こんにちは。FP・行政書士すのはら事務所です。
足立区では「令和8年度小規模事業者等経営改善補助金」の申請を募集中です。この補助金は、「経営力強化に取組む区内の小規模事業者等 が、計画作成を 通して 経営を客観的に見直すとともに、収益を得るために必要となる設備投資や店舗改修、工場の操業環境の改善に要する経費の一部を補助することで、小規模事業者等の競争力を強化することを目的とする」となっていますが、「経営が芳しくない企業向け」と言うことではありません。「更に経営力をつける」ためにも活用しましょう。
1,コース
コースの内容は以下の通りです。
補助金
① 機械設備等購入補助金
② 店舗改修補助金
③ 操業環境改善補助金
の3コースに分かれており予算枠としては①、②を合わせて400件程度、③では2件程度となっています。
対象となる事業
対象となる事業は、
①・・・生産力・販売力向上を目的とした設備・備品等の購入、設置工事、修理又は改造を行う事業
②・・・集客力向上を目的とした設備・備品等の購入又は店舗改修を行う事業
③・・・操業環境の改善・生産力向上を目的とした近隣住民への配慮のための防音、防臭、防振等の工場改修並びに工場改修に伴う設備等の更新及び導入を行う事業
となっています。③はなかなか大掛かりな事業になりそうです。また②の場合、店舗の新規設置は対象になりませんので注意しましょう。
対象経費
①、②については、機械設備等の購入費、リース料、設置工事費、修理改造費、維持費が対象となり、②については設計工事費や店舗デザイン相談費なども含まれます。③については工場の改修費や改修に伴う設備更新費・導入費が対象になります。気をつけなければならないのは、区の認定日から令和9年2月28日までに契約(発注含む)、支払、納品を完了したものが補助金の対象経費となるため、契約・支払・納品が認定日前であったり、令和9年3月1日以降のものは対象外となります。したがって、「とりあえず発注してから補助金申請する」だと対象にならないので気をつけましょう。
交付額
交付額は区内調達と区外調達で分かれており、①②では、区内調達の場合は上限が250万円、区外調達の場合は150万円になっています。下限はどちらの場合も5万円です。③は区内調達のみで40万円~上限250万円となっています。
補助割合
使った経費に対する補助割合は、①②では区内調達の場合2/3、区外調達の場合1/2となります。区内調達で375万円の経費を支出すると、その2/3である250万円が補助金として交付されることになりますね。③の場合は1/2となります。
区内調達と区外調達
提出する申請書にある見積書合計額の50%以上が区内事業者によるものの場合は区内調達、50%未満は区外調達となるので留意が必要です。
2、申請要件
申請事業者は中小企業基本法に規定する小規模事業者等である必要があります。
①②の場合
・製造業・建設業・運輸業・その他の場合は従業員数30人以下、商業又はサービス業の場合は従業員数10人以下であること。
・申請時点において、足立区で継続して1年以上同一の事業を営む個人または法人であること。
・提出する経営改善計画書で定めた機械設備等の設置や店舗の改修などを申請時点で開設後1年以上経過している足立区内の事業所及び店舗で実行すること。
・各種税金を滞納していないこと。
となっています。
③の場合
・機械等修理業の場合は従業員数10人以下、製造業の場合は30人以下であること。
・申請時点において、足立区で継続して3年以上同一の事業を営む個人または法人であること。
・提出する経営改善計画書で定めた工場の改修や設備の更新などを申請時点で開設後3年以上経過している足立区内の事業所及び店舗で実行すること。
・各種税金を滞納していないこと。
となっています。
共通要件
共通要件としては、大企業と関連がないことや、前年度に本補助金交付を受けていないこと、経営改善計画書で定めた経費について国や他の地方公共団体などから類似する補助金を受けていないことなどがあります。注意が必要なのは、過去に本補助金を受けている場合、その後の実績報告や区が求めた書類・証明書等を提出している必要があります。
3,中小企業相談員による経営改善計画書作成相談(必須・予約制)
経営改善計画書の完成に向け、区の中小企業相談員による事前相談が必須となります。予約時に相談予約票と下書きした申請書(経営改善計画書及び確認書)を提出します。受付後、区の方から日時について連絡が入ります。③については予約票の提出はなく、まずは連絡をいれることになります。
(1)相談予約票提出期間
令和8年4月1日~令和8年12月28日
(2)相談期間
令和8年4月1日~令和9年1月29日
(3)予約時提出物
・相談予約票
・下書きした申請書(経営改善計画書及び確認書)
(4)相談時提出物
・下書きした申請書(経営改善計画書及び確認書)
・直近の確定申告書(決算書)
・見積等
注意が必要なのは、相談時に経営改善計画の説明を行うのは代表者または事業所内の担当者(従業員)に限られるということです。社外の者に代理で説明を依頼することはできません。
4,申請時の留意点
・区の認定日から令和9年2月28日までに契約(発注含む)、支払、納品を完了したものが補助金の対象経費となるため、契約・支払・納品が認定日前であったり、令和9年3月1日以降のものは対象外となります。
・見積書は項目ごとにメーカー名、型番等の記載があり、金額の算定根拠の分かるものである必要があります。「○○一式」などの見積書や支払い条件が「現金払い」のものなどは受付不可となります。
・経営改善と関連性のない既存設備の更新、既存経費の補填などは対象外になります。
・必要に応じて補足説明を求められたり、実地調査が行われたりします。
5,審査方法
提出された申請書につき、以下の認定基準に基づいて採点し、一定基準以上の評価を受けた計画が認定されます。
(1)現状に対する認識
自社の事業概要を把握し、強みや弱みを適切に認識しているか
(2)課題の把握
課題の把握が明確になっているか
(3)目標
目標は現状を踏まえ、課題を解決する内容となっているか
(4)事業計画
取組み自公の計画内容と財務目標が合致しているか
(5)効果
2年後の営業利益の状況及びその算出根拠の妥当性はどうか
(6)企業の経営状況
経営状況が良好であり、事業の持続可能性はあるか
(7)補助金の必要性
補助金を有効に活用できる計画であるか
(8)経営改善に対する姿勢
経営改善計画の全体を通して経営改善に対する意欲の高さを感じるか
6,審査結果の通知
認定通知書が届いた場合
・計画を実行し補助対象経費の契約・支払・納品を完了後に、交付申請書を提出できます。
・審査の結果、補助対象経費が申請書記載の金額に満たない場合があります。
・認定通知書に記載された金額が交付限度額になります。
・選考の経過や認定理由等に関する問い合わせは一切受け付けられません。
不認定通知書が届いた場合
・選考の経過や不認定理由等に関する問い合わせは一切受け付けられません。
7,交付申請書の提出
補助対象経費の契約・支払・納品を完了後に、「小規模事業者等経営改善補助金交付申請書」を区に提出します。複数回に分けての提出はできません。
(1)添付書類
支払等を証明する書類を添付する必要があります。証明書類が不足したり、支払の内容や時期が確認できない場合は補助対象となりません。
(2)提出時期
対象経費の契約・支払・納品完了後速やかに提出するようにしましょう。
(3)補助対象経費の支払い方法
金融機関等に支払記録が残る方法で行う必要があります。交付申請書と共にその支払記録(通帳の写し、振込明細書等)を提出します。金融機関への振り込みを行わない場合は、クレジットカード会社等の決済機関を通じ、支払記録を提出します。それらの記録がない取引は補助対象になりません。
8,交付決定
交付申請書を区が確認し、計画実施状況が良好であれば補助金額を決定し、「小規模事業者等経営改善補助金交付決定通知書」により対象者に通知されます。ここでも申請時の希望額に満たないことがあります。
9,補助金の請求
交付決定通知書と共に「小規模事業者等経営改善補助金請求書兼口座振込依頼書」が送られてくるので、指定された期日までに交付請求を行います。
10,申請後の留意事項
・補助金の交付を受けた後に、区から報告等を求められることがあります。その場合は速やかに報告するようにしましょう。
・補助金が交付された後に、偽りやその他不正が判明した場合は補助金の全部または一部の返還を求められることがあります。
・補助金の交付を受けた計画に係る経理について、帳簿や支出根拠となる証拠書類は経営改善計画完了後、5年間管理・保管する義務を負います。
なかなか大変な道のりですが、仕方のないことですね。個人的には飲食店で分煙化を進めて入りやすくしてもらうとか(タバコ苦手なもので)、トイレをキレイにしていただいて入りやすくしていただくとか・・・に期待です。足立区にはこれ以外にも「IT・IoT導入補助金」「中小企業人材育成・資格取得研修費補助金」など様々な補助金、助成金があります。当事務所でも申請のお手伝いを行っておりますのでご用命ください。 


