こんにちは。足立区のFP・行政書士すのはら事務所です。
お盆も過ぎ、陽が短くなった気もしますが、まだまだ暑い日が続きそう。引き続き体調管理に気をつけましょう。
日本には統計により違いがありますが数百万の会社があります。そのうち上場企業は約3900社。ほんの僅かです。つまり日本の会社のほとんどが非上場会社と言うことです。その非上場会社の株の評価方法が変わるかもしれません。
非上場株とは
非上場株とはその名の通り、上場されていない株です。上場企業の株は証券取引所などで自由に売買でき、その時々の株価が明確になっています。上場企業の株と違い非上場株には取引相場がありません。そのため事業承継や相続などで後継者に株が引き継がれるとき、その株価をいくらで計算するかが問題になります。株をいくらで評価するかによって贈与税や相続税の額が大きく変わって来るからです。非上場だからと言って勝手に株価を算出することはできません。そこには算定するためのルールが定められています。
現行の非上場株評価ルール
非上場株の評価方法には主に3つの方法があります。
①類似業種比準価格方式
評価会社と業種の類似する上場企業の株価をもとに「配当」「利益」「純資産」などを加味して算出します。
➁純資産方式
ざっくり言うと「総資産額ー負債額」です。課税時期において評価会社を解散し全財産を処分して清算した場合に、いくらの払い戻しがあるか(分配可能額)を算出します。
③併用方式
①と②を併用しその折衷価額を評価額とするものです。
どのルールを使うのか
三つの評価方法がありますが、どのルールを使うのかは会社の規模によって変わり、大会社、中会社、小会社に分かれています。従業員数が70人以上だと大会社になります。5人以下の場合は小会社。5人超70人未満の場合は業種や年間取引額などにより大会社か中会社に分類されます。その上で、基本的に大会社は類似業種比準価格方式、小会社は純資産方式、中会社は折衷方式を採用します。
現行ルールの何が問題か
現行ルールでは前記の通り基本的なルールは決まっていますが、大会社が純資産方式を採用したり、小会社が折衷方式を採用したりと言うことも可能です。その上で一番低い価額で評価するということができます。近年では様々な手法を組合わせて評価額を圧縮し税負担を過度に軽減する事例が目立っているようです。
新ルールとは
国税庁が検討中の新ルール案では、企業の簿価純資産や利益から算定する方式に一本化する方向となっています。この案では、企業の直前期末の純資産に今後5年間で見込まれる収益力を考慮した上で、一定の係数を掛け求めるというものです。一定の係数については今後の議論となります。計算式のイメージは
(簿価純資産+残余利益x5年)x一定の係数
となります。
新ルールは27年度の税制改正大綱に反映し、28年度1月以降の相続から適用を目指します。
新ルールでどうなるのか
ある試算によると新ルールとなった場合、収益力が高く規模の大きい会社の場合、現行ルールより評価額が上がり、相続税等負担が増す一方、中小零細企業では横ばいか減少となる見込みです。税金逃れは問題外ですが、大会社と言っても世の中的には中小企業。負担増により優良な中小企業の承継に支障がでることがないのか少し心配です。


