遺言書を残しましょう③

こんにちは。FP・行政書士すのはら事務所です。
ずいぶん久しぶりの投稿になってしまいました・・・。昨年の利上げや昨今の物価上昇のためか、年明け以降、FP相談が増えています。特にリタイア後の相談が。皆さん将来への漠然とした不安をお持ちになっています。リタイアメントプランニングの中では、残した資産を子世代に引き継ぐことも検討します。自分の遺した資産で子供たちが仲たがいなどしないように、そのために遺言書を作成しておくことがとても大切なことです。遺言書がないと、相続人全員で遺産分割協議を行い「遺産分割協議書」を作成しなければなりません。その際、わずかな考えの違いや、感情の行き違いから「事件」になってしまうこともあるのです。

増える遺産分割事件

令和6年の司法統計年報によると、家裁に持ち込まれている遺産分割事件は15,379件で令和5年の13,872件から+1,507件で10%以上の伸びとなっていて、20年前と比べると約1.7倍になっています。15,379件のうち6,088件、約40%が東京管内で起こっています。

少額でも起こる遺産分割事件

遺産分割事件と聞くと、「大きな資産を遺して亡くなったのだろう。我が家には関係ない・・・」と思うかもしれません。しかし遺産分割事件で、認容・調停成立した件数7,974件中、2,835件、約35%が1,000万円以内の事件です。これはどの家庭でも事件になってしまう可能性があると言う事だと思います。

疲れる遺産分割事件

いったん事件となると、その解決までに長い時間を要する場合もあります。6か月以内で終局したものが約35%。1年以内だと約67%となります。と言うことは約1/3は1年以上の期間がかかると言うことになります。精神的な負担も大きくなるでしょう。

小家族でも起こる遺産分割事件

遺産分割事件は大家族で起こるイメージがないでしょうか。「うちは小家族だし仲も良いから争いにはならないだろう・・」ところが遺産分割事件の約58%は事件当事者数が3人以内となっています。夫が亡くなり遺された妻と子、親が亡くなり遺された二人兄弟・・・。事件になってしまう可能性はあるのです。

自筆証書遺言保管制度

良く知られている遺言には「自筆証書遺」と「公正証書遺言」があります。自筆証書遺言はその名の通り、自分で遺言全文を書くものです。遺言書に添える財産目録はパソコン等で作成しても大丈夫です。自筆証書遺言は紙とペンさえあれば、いつでも、どこでも、自分一人で作ることができます。一方で、書き方を間違えると遺言書としての効力が無くなってしまう、自分の死後に発見されないかもしれない、誰かに内容を改ざんされる恐れがある、相続発生後遺言書を発見したら家庭裁判所の検認を受けなければならない、など不安な点、面倒な点もあります。
そのような問題に対応するため、令和2年から「自筆証書遺言保管制度」が始まりました。これは自筆証書遺言を法務局に保管してもらうものです。制度開始以来少しずつ申請数も増えているようです。現在では約11万3千件の遺言書が保管されています。申請料として3900円かかりますが、改ざんのおそれはほぼなくなり、家庭裁判所の検認も不要となります。申請には予約をし遺言者本人が足を運びます。代理人や郵送での申請はできません。また遺言を書き込む用紙の上下左右の余白サイズが決められています。気をつけなければいけないのは、遺言保管所では、遺言書の形式面での確認はしますが、遺言の内容についての審査はしていません。自分の書いた遺言内容であとあと問題にならないか・・・。心配な場合は専門家に相談しましょう。

相続のトラブルは遺された相続人の気力体力を奪います。親族関係をおかしなものにしてしまいます。自分の死後、そのような事が起こらないためにも遺言を作りましょう。

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