この秋、公正証書のデジタル化が始まる

こんにちは。
FP・行政書士すのはら事務所です。
8月も終わろうというのにひどい暑さが続きますね。こんな夏がこれから当たり前の夏になっていくのでしょうね。9月に入っても暑いようです。早く秋が来てほしいですね。そして、この10月1日から公正証書のデジタル化が始まる予定になっています。

公正証書の利用状況

公正証書は遺言をはじめ任意後見契約、尊厳死宣言、家族信託や離婚協議書など様々な制度で利用されます。令和6年においては遺言公正証書の作成数が約12万8000件、任意後見契約公正証書が約1万8700件となっています。ともに過去最高となっていますが、利用数としてはまだまだ少ない状況です。

公正証書のデジタル化

現行制度では公正証書を作成した場合書類として受け取りますが、今後は原則的に電子データとして作成・保存され、発行・交付は電子データとこれまで通りの紙の書面いずれも可能となります。

公正証書の作成手続きのデジタル化

公正証書自体のデジタル化とともに、その作成手続きもデジタル化されます。

インターネットによる嘱託

これまでは公正証書の作成を依頼する場合、公証役場に出向き、印鑑証明書等により本人確認を行っていましたが、これがインターネット経由で可能となります。電子データに電子署名、電子証明書を付しメール送信し本人確認を行うので公証役場に出向く必要がなくなります。

ウェブ会議の利用

これまでは公正証書を作成するには、原則的に公証役場へ出向き公証人と対面の上、文面内容の確認や署名等を行う必要がありました。これが公証役場外からMicrosoft Teamsによるウェブ会議で行うことができるようになります。遺言公正証書作成の場合、嘱託人と証人二人が同じ場所にいても良いですし、別の場所からウェブ会議に参加することも可能です。会議の流れは公証人が説明してくれるようなのでその通りに進めていけば問題ないでしょう。ただし必要な機器等として、①ウェブ会議を行えるパソコン(スマートフォン、タブレットは不可)②電子サインを行うための機器(タッチ入力可能なパソコンまたはペンタブレットと電子ペン)③パソコンで利用可能なメールアドレス、が必要になります。嘱託人は会議の中で電子ペンを使ってサインをし押印は不要です。また遺言公正証書作成の時の証人もサインのみで押印不要です。

ウェブ会議方式利用の要件

ウェブ会議方式は誰でも利用できるわけではなく、以下の要件があります。
①嘱託人又は代理人によるリモート方式利用の申出があること
②章句宅人・代理人のリモート参加について、他の嘱託人に異議がないこと
③公証人が嘱託人・代理人のリモート参加を相当と認めること

となっています。相当か否かはその必要性や許容性を総合的に考慮して判断されることになります。

近年、公証役場に限らず、様々な公的手続きが電子化されています。それによる簡素化や利用促進ができているのか把握していませんが、この公正証書のデジタル化はどうなるでしょうか。個人的には、公正証書自体がデジタル化されるのは良いことと思いますが、インターネットによる嘱託については本人の電子署名、電子証明書ってどれだけの人がもっているのかと思います。マイナンバーカードが利用できるのでしょうか。また高齢者にはウェブ会議自体のハードルも高そうです。本来体が不自由な高齢者ほどウェブ会議を利用したいところですが。行政書士等のサポートが必要かと・・・デジタル化推進は別としても、今後も遺言作成の重要性を地域の方々に伝えていきたいと思います。

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